希望の涙

宿の部屋の中、ろうそくの微かな光が二人の影を長く引き伸ばし、曖昧に壁に映し出す。アグラの声は低く、かすれていて、まるで遠い恐ろしい伝説を語るかのようであり、また心の奥底に深く秘められた秘密を打ち明けるかのようだった。彼女の指先は優しくアンナの肌をなぞり、敏感で震える首筋から、ゆっくりと下へ、繊細な鎖骨のあたりで円を描き、それから緊張でわずかに上下する胸元へと滑っていく。アンナの呼吸は思わず速くなり、体はまるで引き絞られた弓のように、ついに放たれる矢を待っていた。

「あれは…異例の退魔儀式だったの、アンナ」アグラの声は魔法を帯びているようで、一言一言がアンナの心臓を叩く。「相手は古代の黒魔で、その力は想像を絶するものだった。普通の祈りや聖水は全く通用しない。それはある司教の心を蝕み、彼の信仰と肉体を汚し、それを楽しんでいたの」

アグラの指は器用にアンナの寝巻きの紐を解き、冷たい指の腹が温かい肌に触れると、アンナは細かく震えた。アグラの吐息が耳元を撫でるのを感じ、それは尋常ではない熱を帯びていた。

「当時、私は自ら『服従の器』となることを望んだの…」アグラの声は全く波がなく、まるで他人の物語を語るかのようだったが、アンナは彼女のわずかに力を込めた指先から、深く隠された痛みと屈辱を感じ取ることができた。「黒魔の力はあまりにも強大で、十分に強靭な魂と肉体でその穢れを受け止めなければ、最終的にそれを閉じ込めることはできなかった」

「あなたが言った…全てを剥奪されたと」アンナは静かに繰り返し、声は微かに震えた。「そして…『服従』。それは…一種の選択なの？それともあなたが完全に打ちのめされたことを意味するの？」この質問はあまりにも直接的で原始的で、彼女の内なる恐怖を映し出す。かつてカロンに屈服したこと、そして今もなお、それに抗いながら抱いている異常な欲望への恐怖を。

アグラの話が進むにつれて、彼女の手も「おとなしく」なくなっていく。彼女の指先は抗いがたい導きをもって、アンナの太ももの間に広がる、すでに泥沼と化した幽谷へと探りを入れた。アンナの体は硬直した後、制御不能に腰を弓なりに反らせ、喉から抑えきれない呻き声が漏れ出た。カロンによって極限まで開発された敏感な箇所が、今、アグラの指先の下で、言葉に絶する快感の奔流を噴き上げていた。

アンナ：「私にも似たような夢を見たことがある…暗闇の中で…何も見えないの、ただ…無数の冷たくてぬめぬめした触手が…それが…私の服を裂き、私の体の隅々を探るの…」アンナの声はどこか現実離れしていて、まるで絶望的な光景に戻ったかのようだった。

アンナの脳裏には、恐ろしい光景が勝手に浮かび上がった。勇敢な修道女が、無数の醜悪な触手にしっかりと絡みつかれ、聖なる修道女の服が引き裂かれ、雪のような白い肌が邪悪な魔の手の前に晒される。その触手は貪欲に彼女の体のあらゆる穴へと侵入する。私的な通路だけでなく、本来なら清らかなはずの消化器官でさえ、異物によって強引に貫かれ、満たされていく。彼女は、修道女が極限の苦痛と屈辱の中で絶望的に身をよじり、声にならない悲鳴を上げている姿を想像した。絶対的な冒涜の前で、聖なる信仰は揺らいでいる。

「ああ…アグラ…」アンナの体は激しく震え、熱い愛液が何度も何度も太ももの間から噴き出し、身の下のシーツを濡らした。アグラの話を聞きながら、体の反応はますます激しくなる。強引に植え付けられた、屈辱と苦痛への病的な渇望が、今、アグラの物語と慰撫によって、かつてない頂点に達していた。

「それが私の体の中で蠢き…満たしていく…自分の体が完全に…汚されていくのを感じる…呼吸するたびに絶望と…抗いがたいまでの沈溺を伴うの…」アグラの声はますます近づき、彼女の唇がアンナの耳たぶに触れ、湿った吐息がアンナを狂わせる寸前まで追い詰めた。

アンナの意識はぼやけ始め、体の快感は荒れ狂う波のように次々と押し寄せ、彼女を完全に飲み込んだ。彼女はまるで、暗闇の中で悪魔に蹂躙される修道女になったかのように、極限の苦痛を味わいながらも、その苦痛の中で歪んだ至福を体験していた。自分がアグラの境遇に震えているのか、それとも今の自分の放埓さに震えているのか、もはや分からなかった。

アグラの話はまだ続いていて、一言一言が鍵のように、アンナの体の中の欲望の閘門を次々と開いていく。アンナはシーツを強く握り、指の関節は白くなり、体は何回も何回も雲の上へと放り上げられ、そして叩き落とされる。何が現実で、何が幻覚なのか、もう分からなかった。ただ、強大で抗いがたい力に支配されていることだけは分かっていた。

数え切れないほどの緩慢で、しかし確実に訪れる痙攣の後、アンナは目の前が真っ暗になり、完全に意識を失い、深い眠りについた。しかし、彼女の意識が消え去る最後の瞬間、耳には、砕け散るように満たされた、激しい呻きがこだましていたような気がした…。