作品情報

アップロード時間 2025年5月4日
画像の数 9
タグ 皇女陥落 、長編連載

作品の説明

アンナの体は修道女たちの手厚い看護のおかげで徐々に回復し、もはや寝たきりである必要はなくなり、修道院の庭での活動を許可された。早朝、彼女は他の修道女たちと同じように、日の光が差し込む部屋で座禅を組み、瞑想によって心の波を鎮めようと試みる。しかし、魂に刻まれた記憶は亡霊のように、不意に襲い掛かってくる——カロンの粗暴な愛撫、広場での屈辱的な鞭打ち、磔刑台での極限の苦痛と快感……記憶が蘇るたびに、彼女の体は制御不能なほど震え、呼吸は荒くなり、下腹部には馴染み深い、恥ずべき熱気が込み上げてくる。
彼女は庭を散歩することを許されたが、いつも二人の修道女が彼女のすぐ後ろを離れずについてくる。彼女たちの視線は穏やかだが、目に見えない鎖のように、アンナが自由ではないこと、彼女は「保護」を必要とする患者であり、いつでも制御を失う可能性のある「危険物」であることを常に思い出させている。この無言の監視は、どんな束縛よりも彼女を恥じ入らせる。時折、抑えきれない衝動が湧き上がると、彼女は無意識のうちに身に着けているゆったりとした白いズボンを引っ張る。まるで何かを確認したいかのように、あるいは徒労に何かを抑えようとしているかのようだ。彼女は簡単な蹴りの動作を練習し始め、肉体的な訓練を通して力と制御を取り戻そうとするが、それはむしろ彼女の体のラインの変化、そしてその力の下に潜む、目覚めた官能をより鮮明に意識させる。
ある日の午後、アンナはアグラ修道院長と庭の小道を並んで歩いていた。あたりには花の香りが漂い、静かで平和な雰囲気だったが、アンナは勇気を振り絞って、ずっと心に引っかかっていた質問を口にした。
「アグラ修道院長」彼女は静かに尋ねた。視線は遠くを見つめている。「あの日…あなたたちが私を治療する時に使ったあの器具…あれはいったい何なのですか?なぜ修道院に、あんな…ものがあるのですか?」
アグラはわずかに足を止め、アンナの方を向き、彼女が尋ねてくることを予期していたかのように、平静な表情で答えた。「陛下、あなたはただ、それがあなたの心の邪悪を追い払うための必要な手段だったことを知っておけばいいのです。」
アンナは眉をひそめた。この答えは明らかに彼女を納得させない。「必要な手段?でも、あれはむしろ…拷問具のようです。理解できません。邪悪に対抗するには、祈りと神聖な力だけでは足りないのですか?」
アグラはしばらく沈黙し、彼女の視線は遠くへ向けられ、低い声で意味深長に言った。「陛下、この世界はあなたが想像するよりもはるかに複雑なのです。邪悪の形は千変万化し、時には、ひたすら敬虔な祈りを捧げるだけでは、それを根絶することができないのです。暗黒の力が強大すぎて、魂そのものを蝕んでしまうような時には、私たちはある…特別な『方法』に頼る必要があるのです。」
アグラの答えは依然として曖昧で、その器具の具体的な出所や原理を意図的に避け、その「必要性」と「目的性」を強調しただけだった。彼女は、なぜ魂を救うために、あのような冒涜に近い手段に頼る必要があるのかを説明しなかった。アンナは一抹の寒気を感じ、これまで彼女に支えと庇護を与えてくれた目の前の修道院長を見つめ、初めて彼女の身にも掴みどころのない霧が立ち込めているように感じた。一見神聖に見えるこの修道院も、もしかしたら人知れず秘密を隠しているのかもしれない。